いやぁ、本当によくできてます。
映画や小説界ではもちろん、アニメ界も20年以上前の機動戦士ガンダムを皮切りに、勧善懲悪ストーリーから脱却してきていますが、残念ながらゲームでは未だにこれが多いわけです。
ゲームではどうしても主人公ばかり描写せざるを得ない。これがストーリーを単純にしてしまう原因の一つでしょうね。サブキャラクターは単なる戦闘要員、単なる敵役、という認識ではダメなんです。
アビスでは、主人公のみならず、敵役に至るまで背景を丁寧に描くことで、勧善懲悪ストーリーから見事に脱却しています。また、こうした丁寧な背景描写によって、キャラクターが悩んだり、考えたりする内容が、よりリアルに感じられます。
要はキャラクター一人ひとりが「生きている」わけです。
そういったわけで、個人的にアビスが評価できるのは、何と言っても「キャラクターメイキング」ですね。もちろん、伝統的な戦闘システムなども作りこまれていますが。
小説とかを書いた経験のある人なら分かると思いますが、「生きた」キャラクターを作り上げるのは意外と難しいことなんですね。